ムービーウォッチメン

ある大学生が映画にまつわる話をつらつらしていくブログ

【感想】バンクシー展行ってきた

こんにちは。おぐ監督です!

 

今回はバンクシー展!!

(記事一番下にURLあります!)

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目次

 

 

バンクシー展 感想

横浜でやってると聞いて、公開直後に行きました。

11時くらいに行って結構人はいた印象。

チケットは大学生平日で1,600円意外とするなあって感じだし、

バンクシーは好きだけど、

そもそも日本にそんなに作品も集まってないだろうと

高を括っていました。

 

でも!!

 

 

ほんとに最高だった!!!

充実度が高すぎてかなり期待以上!!

 

 

作品多すぎ!

ガイド詳しすぎ!

演出完璧!

って感じで2時間くらいいました

 

 

まずその数に圧倒されました。

最初のコーナーで熱心に音声を聞いていたんだけども

そのガイドの数に気づいてびっくり

91もあるやん…

途中から

「毎回の作品しっかり聞いてたら

14時のミッドサマー間に合わん」

って思って、

気になったものだけを聞くように。

 

 

展示物は70点以上もありました。

日本でも有名な作品や版画だけでなく、

ブラーのジャケ写から立体オブジェ、映像まで

めちゃめちゃ幅広い

バンクシー経営ホテル「ウォール オフ ホテル」の写真展示とか

ディズマランドのCMとか

とにかくいろんな作品が集結してました。

 

 

写真撮影は自由でしたので、

版画とか現物は気になったものは写真とれて

その点もすごい良かったです。

 

 

そして、音声ガイドが素晴らしい

1作品につき2~5分も説明がついていて、つい聞いてしまいます。

バンクシーの作品は常にメッセージとともにあるので、

その作品がどういう意味なのか気になっちゃうし、

途中からは「要所を聞いたら次!」みたいな感じで回りました。

 

 

ちなみに音声ガイドは

バンクシー展のHPから無料で聞けるので

帰ってきてからも聞けてナイスすぎた。

 

 

演出って面だと

「POLICY」「PROTEST」「CCTV」といった感じで

テーマごとに作品が並んでいて、

消費文化資本主義への対抗から、

管理社会貧困問題

そして暴力や戦争反対平和への希望まで、

それぞれを揶揄する作品がそれぞれでまとめられています。

いろんな名言を残しているバンクシーですが、

そのパンチラインも随所に散りばめられていて、

その才能や発想力に感動します。

 

『Wall and Piece』と『BANKSY Does NewYork』

 

そもそもバンクシーが好きになったきっかけは

どっかのブックカフェ。

なんかぼーっとみれるもの探してたら、

バンクシー作品集『Wall and Piece』が目に入って

見てたらめちゃめちゃはまった。

 

 

常に体制に対して懐疑的でありつつも、

暴力ではなく、グラフィックアートを通じて訴えかける。

決して、お金持ちによって取引されるものではなく、

それは公に開かれたストリート上で展示される作品である。

 

 

ネズミの絵で有名、程度にしか知らなかった自分にとって

けっこう衝撃的でした。

 

 

そこから友人におすすめされて、

ドキュメンタリー映画『BANKSY Does NewYork』を観て

匿名グラフィックアーティストが

メディア、ファン、美術館を翻弄していくその様を知って

さらに好きになったって感じです。

 

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バンクシーは2013年10月、突如としてニューヨークの壁や路上に

ひと月に渡り一日一点ゲリラ的に作品を残していく、“路上展覧会”を行いました。

この映画は、

落書きとして取り締まる警察や消される前に作品を写真に収めようとする者、

利権獲得に出る美術館など

バンクシーを取り巻く様々なアクターを映し出します。

もちろん当の本人は出てこず、あくまでも公式サイトの発信のみ。

バンクシーに翻弄される人々の様子がとてもよくわかります!

 

 

個人的良かった展示物 

 

ここでよかった作品二つ載せます。

 

『フェスティバル(資本主義をぶっつぶせ)』

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資本主義をぶっつぶせ

この作品が一番好きでした。

音楽フェスの物販の行列に並ぶ人々。

彼らをよく見ると、パンクやヒッピーなど

荒くれものばかり。

資本主義に組み込まれない、

もしくはその体制に苦しむ人々が欲しいものは

DESTROY CAPITALISMのロゴの入ったTシャツ。

しかし、彼らは不覚にもそれを行列に並んでまで

“買おう”としているのです。

 

パルプ・フィクション

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見た瞬間、ジョン・トラボルタサミュエル・L・ジャクソンやんって。

ジョン・トラボルタファンにとってはほんとに感激

映画のステレオタイプな見方をちゃかしている

拳銃じゃなくてバナナってところがいい。サルを連想させます。

とりあえず、『パルプ・フィクション』ってだけでテンション上がりました。

 この作品は何度か改変されていて、その形跡が写真ですが全て展示されています。

その裏にあったグラフィックアーティスト・オゾンとのやり取りを

説明しているのですが、それも印象的でした。

 

 

最後に

こんな感じでほんとに満足な展示会でした。

二時間あればじっくり見れると思います!

 

グッズのシャツはお金的に買えなかったので、

帰ってきてAmazonでステッカー買っちゃいました笑

 

東京近郊の方はぜひ!!

banksyexhibition.jp

 

 

読んでくれてありがとうございました~

 

丁寧な話し方を身につけたい

            『ダウンタウンなう』にゲストとして

               佐野元春が出演してました。

 

 

               話し方とか声のトーンとか間とかが

                   素晴らしすぎて

                 ほんとに惚れてしまった。

 

 

                  つくづく思うことが

                   丁寧な言葉遣いで、

                   言葉選びが的確で、

               落ち着いたしゃべり方を身につけたい

                     ということ。

 

 

                       今まで人生の中でも

                 話し方かっこよって思う人って

                    いっぱいいます。

 

 

                    高三の時の担任が一番ですが、

                       他には

                    ラグビー解説者の藤島大とか、

                   音楽プロデューサーの松井潔とか,

                    プロ野球解説者の松本匡史とか。

 

 

                   選ぶ言葉に知性をすごい感じるし、

                    まったくしゃべりに焦りがない感じが

                    尊敬するところです。

 

 

                      どうしたら自分も

                    あの人たちみたいに

               落ち着きを払った話し方ができるのか。

 

 

                    年の功なのかなあ

 

 

                  ぶって話してみてもただダサいだけだし

                      自然に身に付くものなら

                      どうしようもないですね

 

 

                                                         プレゼンとかの場面で

                                                          ふと思ったときには

                                                    意識したいなって思います。

 

 

                                        いつかあの人たちみたいな話し方したいなあ

                                                            っていう話でした。 

 

 

 

 

『スキャンダル』FOXニュースに潜むセクシャルハラスメント

 

2016年、FOXニュースに激震が走りました。

かつての人気キャスター、レッチェン・カールソンが、

TV界の王様に君臨する、ロジャー・エイルズ

セクハラで告発したのです。

 

 

このニュースは全米に衝撃を与えました。

この一連の騒動を映画化した、「スキャンダル」

今回はその話です。

 

 

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まずはFOXニュースが

米国内でどういった立ち位置にいるのか

非常によくわかりました。

 

 

日本の報道局もそれぞれによって

政治色は変わりますが、

やはり、その偏りに関しては

米国はすごい。

 

 

FOXニュースは

共和党のために作られたと言っても

いいぐらいな気がします。

 


共和党支持者が視聴者の大半を占めるからこそ

メーガンのトランプを批判する質問に

視聴者がブチ切れてるわけですが、

 


このメーガンとトランプの攻防の中で

メーガンとロジャーが

仕事上のパートナーとして

お互いを信頼していることがわかります。

 


一方で、ちょいちょい散りばめられている、

2Fとか、怒りと恐怖とか、忠誠心とか、兵士とか、

この会社こっわあ〜ワード」によって

FOXニュースの闇をチラチラ感じてしまいます。

 

 

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そんな中、

レッチェンが解雇されたタイミングで

勝負に出るわけです。

 

 

この時の決意表明みたいな心の声がかっこよい。

兵士が同じユニフォームを見に纏うのは

いつでも取り替えが効くということを表すため

私はそうはならない。」みたいな感じ

 

 

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あくまでもグレッチェンは

周りが自分の声に賛同して

声を挙げるのをひたすら待ちます。

 

 
ここから描かれていくのは

被害にあったメーガン、ケイラをはじめとした、

FOXで働く全ての人の

心の中に巻き起こる葛藤です。

 

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それぞれが、それぞれの立場から

今どう行動するのかを問われます。

 

 
この映画で僕がすごいいいなって思った点は

声を挙げた事実を全面に押し出すのではなくて、

 

 

どのように考えて、どんな経緯があって、

どのタイミングで行動を起こしたのか

そこに焦点が当たっている点です。

 

 

 ある人物を美化する映画ではなくて

事実を映し出している映画ということです。

 

 
だからこそ、最後のシーンも素晴らしかった。

全然、びくともしてないマードック

 

 

ロジャーを解雇したFOXにとっては

この一連の出来事はへっちゃらで

体制は何ら変わらないことを突きつけられる。

 

 

他にも勉強になることがありました。

 


まずは、「沈黙」が

一つの意見表明になる場合があるってこと

大多数が社長側に賛同している中、

メ―ガンの沈黙はその反対を意味します。

 

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もう一つは、ケイラの昇進面談みたいなシーン

Fair and Balanced の考え方です。

 

 

Fair とは公平

つまり平等にどちらにも偏らないこと

Balanced とは公正

意見することで、その反対意見とのバランスがとれること

 

 

Fair and Balanced 」は

FOXニュースのスローガンの一つでしたが

いまやその標語は降ろされています。

 

 

 序盤、情報量が多いのと

人物相関図を考えたりと

観終わった後は疲れました笑笑

 

 

 

 

最後に、、

 

 

この映画を観て、最近どころでいうと、

記者たち』『バイス』とか思い出しました。

 

 

やっぱり米国を題材にする映画は

自分の好みだなって。

 

 

トランプとか、イラク戦争とか、9.11とか、

米国にとってのターニングポイントを描いた映画は

しっかり見尽くしたいなと思います!

 

 

読んでくださりありがとうございます!

ピエール瀧、リーフランキー 神!

この前、遅ればせながら、

『全裸監督』を一気見しました。

 

 

山田孝之リリーフランキーピエール瀧

って『凶悪』じゃん

 

 

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んで、思ったことが

リリーフランキーすげえってこと。

 

 

おれはヤクザとポルノスターを

手の平で転がしてるぜ~的な演技が

最高すぎる。

 

 

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あと同じくらい大好きな方が

ピエール瀧

 

 

酔っぱらって記憶を失くしながら

長々と語ってしまうほど

ピエール瀧が大好きなのですが、

 

 

最近、彼の出演作を観ていなくて

ちょっと凄さを忘れかけてました。

 

 

レンタルビデオ屋の店長で脇役なのに

存在感抜群です。

 

 

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『全裸監督』からは少し離れますが、

 

 

二人とも、

人間味の表現の仕方が本当にリアル。

 

 

極悪非道な殺し屋役と

 

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ヒューマンドラマの年上彼氏役と

 

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どちらも全くの違和感なく

同じ俳優として

観れちゃうってやばすぎる。

 

 

優しさとか温かさも人間味だし、

一方で、残酷で打算的な部分も人間味だと思います。

 

 

どんな人も

人間味のいろんな要素を兼ね備えていて、

だから性格も表裏一体って言われるんだと思います。

 

 

何が言いたいかっていうと、

リリーフランキーもピエール滝も

役によっての

その要素の強弱っていうか出し入れが

めっちゃくちゃすごい。

 

 

だから引き込まれるし、リアルに思える。

ほんとにこの人、こういう人なんじゃないかって

映画観て思うくらいです。

 

 

個人的、おすすめは

『SCOOP!』ラリってるリリーと

『虎狼の血』

銃乱射奥さんから逃げるピエールです。

 

 

『全裸監督』武正晴監督、

『100円の恋』の人だったんだー

ってなったので、

他のも観ようと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パラサイトだけじゃない! アカデミー賞受賞ポン・ジュノ監督を考察

先日、アカデミー賞が開かれましたね。見事、アカデミー作品賞を受賞したのは、

ポン・ジュノ『パラサイト』でした。

 

 

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アジア映画初となる快挙!
 
先日、TOHOシネマズ川崎で観ました。
笑えるシーンがありながらも、なんだか終始漂う緊張感。
まさかの転換点を迎えてからは、一気に最悪の結末まで物語が急降下していく。
次の展開が常に気になって、あっという間に終わってしまった笑
一つの映画作品として、純粋に楽しかったです。
 
個人的には好きな俳優である、イ・ソンギュンがかっこいい。
お金持ち家族の父役をしていましたが、
目の奥に一種の冷酷さを感じる演技がほんとによかったです。
あとジャージャーラーメンめっちゃ食べたくなった…
 
 
パラサイトの話はこのぐらいにして、、、
 
 
アカデミー作品賞を受賞した、ポン・ジュノ監督。
パラサイト以外にも名作品がたくさんあります!
今回はその中でも、
 
 

に焦点を当て、
ネタバレを極力せずに、おすすめできたらなって思います。

そして、僕なりにポン・ジュノ監督の特徴を考察したいと思います!

 

 

1 作品紹介

ほえる犬は噛まない

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ポン・ジュノ監督、長編映画デビュー作です。
ジャンルはどう表現したらいいのか、コメディっちゃコメディだけど…
 
 
舞台は団地のマンション。
そこに住む、教授を夢見る大学院生(ユンジュ)が、
ある「犬」を地下室に閉じ込めるところから物語は始まります。
彼はペット禁止のアパートなのに
誰かが飼っている犬の鳴りやまない鳴き声に悩まされていたのです。
 
 
また重要な役割を果たすのが、もう一人の主人公ヒョンナム
彼女はこのマンションの管理事務所に勤めており、迷い犬のビラ配りを手伝うことに…
正義感が強く、英雄を夢見る彼女は決定的な場面を目撃します。
 
 

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左 ユンジュ 右 ヒョンナム


「犬」を軸に、登場人物たちが徐々に交差しだし、出来事同士がどんどんつながっていく。

 
 どう展開するか予想できない。まさにハラハラドキドキです!
 
 韓国映画あるあるグロいシーンはほぼなく、
テンポも最初は遅めですが中盤以降はちょうどよく観やすいです!
 
 
ただ、物語の最も重要な場面ではありますが、
 ユンジュが人道的にやってはいけないことをしてしまうシーン
 (先程も話した決定的な場面)があります。
 そこに拒絶を覚えてしまうと物語は入ってこないかもしれません。
 

 2 ポン・ジュノ監督 考察

ポンジュノ監督作品に関して、三点に絞って話したいと思います。

  

  ①エンターテインメント性

  ②引きの画

  ③正しさとは何か

 

 2-1.なんといってもエンターテインメント性がすごい

 彼の作品はエンターテインメント要素満載です!
 ハラハラドキドキの展開がほんと多い。
 いや、たまたまここでこれ起きる!?みたいな感じで、
 都合主義のように見えちゃうかもしれないけど、そこが良いです!

 

 彼は仲野太賀さんとの対談の中で、映画の役割について問われ、

 

映画が道具や手段になってしまうことは、あまり賛同できません。

それよりも、映画そのものとして映画は面白くあるべきであり、美しいものであるべきだ、という考えを持っています

 

 と返答しています。 
 
 彼のこの答には非常に納得しました。
 確かにメッセージ性だけ強くても、
 物語として頭に入ってこなければ、映画にする必要がないと思います。
 
 映像としてエンターテインメントを追求している彼の考えは、
 本当に好きです。
 どんどん出来事や人物がつなっがていく感じはその表れで、
 一つの大きな特徴でしょう。
 

 2-2.引きの画がかっこいい

 パラサイトでもありましたね。
 お金持ち一家から脱出に成功した半地下家族が、大雨の中、
 階段をダーって駆け下りていくシーン。
 非常に印象的に残る画です。
 
 引いて全体が見えることで、落差は一目瞭然、 
 こんなに下るのか…と
 貧富の差、立場の差をまじまじと突き付けられているような。
 
 『母なる証明』でのアジョンの婆さんが、
 屋上からマッコリを投げるシーンも
 なんかよくわからないけどかっこいい。
 
 『ほえる犬は噛まない』でも、
 先ほど話した、決定的ポイントを引いて撮っています。
 状況が見えてるのにただ傍観するしかない虚しさのようなものが
 際立って映ります。
 ほんといい感じ!
 

 2-3.“正しさ”とは何か

 彼の作品は、常に、正しさに普遍性はあるのかを
 突き付けてくるように感じます。
 
 それが表れている最たる作品は『殺人の追憶』な気がしますが、
 
 彼の作品を観ると、
 重要な判断に迫られた時にどう行動するか、
 それを問われているような気がしてなりません。
 
 その判断・行動は正しかったのか、
 正しいのならそれらを正当化している根源は何なのか。
 
 人には人それぞれのプライドや責任感があって、
 周りと違かろうが、自分の正義観に基づいて行動した経験は
 誰にでもあると思います。
 
 だからこそ、彼の撮る作品は自分だったらこうするというように、
 自然と自分に照らし合わせてしまい、
 先の展開を常に追ってしまうのだと思います。
 
 
 
読んでいただき、ありがとうございます。
こんな感じで更新できたらいいなって思ってます。